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安吾 風の館

2021.04.13

4/17から公開「安吾と三千代」展

 坂口安吾(1906-55)が梶三千代(1923-94)と出会ったのは、神宿の酒場チトセであった。チトセは安吾の古い友人谷丹三の店で、妻房子と三千代は長唄を一緒に習う仲であった。房子に安吾を紹介された三千代は、初めは毎週水曜日に秘書として通う約束をするが、まもなく東京蒲田の安吾の家で一緒に暮らすようになる。安吾41歳、三千代24歳の時である。
 「堕落論」「白痴」(1946年)で一躍流行作家となった安吾は、その後1955年群馬県桐生市で亡くなるまで意欲的に作品を発表していった。しかしアドルムの中毒や鬱病を発症し暴れる時もあり、三千代が著した『クラクラ日記』(1967年)には、壮絶な暮らしや日々の生活がてらいのない文章で綴られている。
 「私くらいお前を愛してやれるものはいないよ。お前は今より人を愛すことがあるかも知れないけれど、今よりも愛されることはないよ」(『クラクラ日記』)という安吾の言葉には、二人の深い絆を感じずにはいられない。
 三千代がモデルだという作品「青鬼の褌を洗ふ女」(1947年)や、釣りやゴルフ、愛犬ラモーなど、二人の8年間の日々を紹介する。

期間

令和3年4月17日(土)から令和3年8月22日(日)まで 
午前10時から午後4時

会場

旧市長公舎 安吾 風の館(新潟市中央区西大畑町5927番地9)
休館日:毎週月曜日・火曜日

観覧料

無料

おもな展示作品

  • 坂口安吾著『青鬼の褌を洗ふ女』1947年 山根書店
  • 『愛と美』1947年 朝日新聞社(「青鬼の褌を洗ふ女」初出誌)
  • 坂口三千代著「安吾先生の一日」1948年『座談』 文藝春秋社 新潟市立中央図書館所蔵
  • 坂口三千代著「クラクラ日記」1957年~『酒』 酒之友社 新潟市立中央図書館所蔵
  • 坂口三千代著『クラクラ日記』1967年 文藝春秋社
  • 遺言状
  • 三千代への連絡メモ
  • 遺愛品                    ほか約40点

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